LIVE HOUSE タムラジオ

第42回“DoYou名言集”

2018年10月19日(金)

「ロックが人に習っちゃダメでしょ(笑)」byヤン冨田

ヤン冨田さんは音楽家、日本で最初のヒップホッププロデューサーであり、
スティールパン奏者でもあり、
電子音楽(楽器ではなくサンプラー、シンセサイザーとか
コンピューターなど駆使して鳴らす音楽)などをやっていたりする人です。
ヤン冨田さんの発言集「フォーエバー・ヤン」という本の中の言葉。

インタビュアーが
「ヤン冨田さんはスティールパンは独学で習得したんですか?」という質問に対して
「ロックが人に習っちゃダメでしょ(笑)」と答えております。


この言葉自体は実は色んな人が言っている言葉だなと思います。

それこそロック好きな口うるさいおっさんとかも言いそうですよね。

でもこの言葉をロックミュージシャンではない
ヤンさんが言っている所に僕はとてもグッとくるんです。

ロックは人に習ったらいけないんだろうか…

例えばドラムやベースやギターや歌を人から習ったらロックはもう出来ないのか、
バンドは組めないのか、そんな事はないんですね。

出来るんだけど、ロックのかっこよさって僕が思うに
そのロックする人が積み重ねてきた孤独な時間の事だと思うんです。
人から習うとか、技術を習得していくのはとてもすごく良い事なんだけど、
それとはまた別に1人になってトライアンドエラーを繰り返す、
そういう孤独な時間の中でロックの味が養われていくものだと思う。

それをこれでいいのかな、いやいいんだ、
これしかないんだ、もう俺はこれをやりたいんだ!
そんな気持ちを何度もループして迷いながら、
でも最後にドカンと吐き出されるものなんじゃないのかなと思う。
だからロックする人の気持ちの中にはワクワクもあるけど、
不安、恥ずかしいなという気持ちもどこかにあるはず。
それを飲み込んで一緒にドカンと吐き出す。
そういう不確かなものなので、誰にでもウケるものじゃないと思うんです。
でもその不確かなものとシンクロすることができる人がとても熱狂するんですよ。
その不確かなものというのが限りなくその人のソウルに
近いものなんじゃないのかなと思うんです。
だからこそロックは癖がすごいんです。
でもだからこそグッとくるんです。
ロックじゃなきゃダメという事でもないんです、
ロックの味がしない音楽もいっぱいあるし、
それも音楽だと思うけど、僕はやっぱりロックが好きだなと
この名言を聞いて思いました。
僕がロックだなと思うものの中には美しい孤独があるんですよ。
そこが好きだな。

 

 

この「フォーエバー・ヤン」という本は面白いので音楽をやっている方にはオススメです!
きっと勇気が出ると思います。

M「Memory Band」(ヤン冨田)

 

  

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