●道庁赤れんが仮設施設で火事
●北広島市共同住宅放火殺人　ライターで火を放ったか
●石狩市と当別町でバイク事故
●内閣支持率下落４５％　読売世論調査
●道内感染者１５３９人　全国２万９千人
●臨時国会きょう召集　物価高対策など論戦
●日米共同訓練はじまる
●「札幌マラソン」３年ぶり開催
●かっぱ寿司社長　部下に指示しデータ外部送信か
●インドネシアのサッカー場で多数の死者
●北海道新幹線札幌延伸　工事が本格化

●エンゼルス大谷選手が来季年俸４３億円の１年契約で合意
●おとといの大リーグ　パドレス・ダルビッシュ投手の連勝「６」でストップ
●きょうの大リーグ　大谷選手が１７試合連続安打
　カブス鈴木選手は４戦連続安打
●プロ野球パ・リーグ　オリックスが大逆転のリーグ優勝　２年連続４度目
●女子ゴルフ・日本女子オープン　
　勝みなみ選手が史上３人目の大会連覇　小祝さくら選手は７位タイ
●男子ゴルフ・バンテリン東海クラシック　
　河本力選手がツアー２勝目　片岡尚之選手は６６位タイ
●レバンガ開幕戦　秋田に連敗　攻守狂う
●コンサドーレ　川崎に４－３の聖地で逆転勝利　小柏選手が決勝点
●ファイターズ最終戦　西武に４－２の有終逆転勝ち　
　松本剛選手が首位打者獲得
●ＩＨアジアリーグ　レッドイーグルスがクレインズに連勝
●女子やり投げ・北口榛花選手　帰国後初の公式戦で圧勝

【5時台】
M「大都会/クリスタルキング」

【6時台】
M「Missing / ELLEGARDEN 」

【7時台】
M「モーニン/アル・ジャロウ」

北海道生活2年目の油野純帆ANが、179市町村のことをもっと知りたい！という好奇心から、
道内のご当地情報を紹介する超☆ローカルコーナーです！！
道内各市町村が毎月発行している広報誌や新聞記事などをもとにご紹介しています！

今回は　＜　奈井江町　＞　「モンスターウルフ」

最近、ニュースでよく耳にする「クマのような動物」の目撃情報。
熊などの野生動物から私たちを守ってくれるのが
世界で初めて、鳥獣を撃退するために作られたオオカミ型の野生動物撃退装置
「モンスターウルフ」

全長約120センチ・高さ約80センチと、実際のオオカミさながらの大きさで、
こちらをにらみつけているような真っ赤な目　
鋭い牙がむき出しのぐわっと開かれた口に今にも食べられてしまいそうな見た目です。

この「モンスターウルフ」は、
奈井江町にある機械部品メーカー、株式会社　太田精器さんが開発。
大学と協力し、約７年もの歳月をかけて各地で検証を重ねてつくった装置です。

きっかけは、
社長の太田さんが、「地元の農家でシカなどによる農業被害が深刻だ」と聞いたこと。
現在、北海道での野生鳥獣による被害金額は50億円（令和２年度）。
また、全体の8割がエゾシカによる被害ということです。
どうにかして解決できないかと考え、
駆除の主流である銃や罠などはどれも動物を傷つけてしまうため、
自然界のバランスを変えずに解決できる方法を模索し始めます。

ある時、テレビアニメを見ていた子供達が、
“強い光の点滅”で失神やてんかん症状を起こしたニュースをふと思い出し、
これは獣害対策に使えるのでは？と思いつきます。
思いついてから２カ月後、強い光の点滅で嫌悪感を起こすＬＥＤ装置を完成させ、
早速、この装置で試してみたものの、
初めは効果がありましたが、だんだんと動物たちも慣れ始めてしまい、
長期間の効果が得られなず、
動物の学習能力（慣れる能力）の高さに愕然とします。

後日、動物の生態に詳しい大学教授に話を聞くと、
野生動物は「知能が高く、直ぐ慣れる」との指摘を受け、
「光点滅の威嚇だけでは多分効かないだろう」と断言されてしまいます。

しかし、光点滅の他に、
「天敵の音（オオカミの声）を入れる」
「光が確実に見えるようLEDに着色する」ようにとの助言を受け、
改めて「動物が慣れないこと」を重点的に、
数十種類の威嚇音、赤や青のLEDが強い点滅光をするなど、
大音響で慣れさせないためランダムに変化する装置を開発。
さらに、野生動物の天敵は「オオカミ」ということから、
見た目をオオカミにして、2016年に「モンスターウルフ」が完成。

オオカミの姿をしていますが、脚の部分は金属パイプがむき出しになっていて
人間なら一目でロボットとわかりますが、
野生動物が見れば、「人里には天敵（得体の知れない物）がいる」と認識し、
防衛本能が働き、近づかないようになります。
その結果、オオカミの姿という、有りそうで無かった装置が完成。

赤外線センサーで動物を察知して、
最大９０デシベル・約１キロ以上響く大音量でクマやシカなどの野生動物を威嚇。
動物が慣れないように、
オオカミ・犬・人間の声など60種類以上の音をランダムに出して
中には「来た、来た、撃て、撃て！」という猟師をまねた声や、
「お前だけは許さない！」などのせりふもあります。

さらに、真っ赤な目やしっぽ、
足元についているLEDの光で、
暗闇の中でも、オオカミ姿を浮かび上がらせ動物を威嚇します。
このLEDの光は、16種類の点滅パターンがあり、
大きい音には強い発光、小さい音には小さく点滅。
威嚇音のする場所から光を点滅させることで、
「ここは危険な場所だ」と野生動物に覚えさせます。
また、左右に動く首に合わせて、
LEDの真っ赤な目が点滅するため、
よりリアルに“生きている”と感じられるつくりになっています。
「モンスターウルフ」はこれらの特徴によって、鳥獣を撃退しています。

2019年には、経済産業省が主催の「ものづくり日本大賞」という、
豊かな国民生活に大きく貢献した“ものづくり”のうち、
特に優秀と認められた方を表彰する制度で、
「ものづくり地域貢献賞」を受賞。

全国各地で設置されている「モンスターウルフ」ですが、
道内では、美幌町のビート畑や白糠町の高速道路の入り口、
札幌のパークゴルフ場などに設置してあり、
また、YouTubeには、
「モンスターウルフ」を前にした途端、ものすごい速さで逃げるクマやシカの映像があります。
さらに、この「モンスターウルフ」、観光ガイドもできるということで、
「道の駅たきかわ」では「客寄せウルフ」としても活躍しています。

値段は本体価格43万100円で、月額レンタルも！
太陽光発電やバッテリー充電で稼働するため、
設置するだけですぐに使うことができるほか、
メンテナンスもほぼ不要。維持費用もほぼ掛かりません。

見た目はこわもてですが、見かけた際には、
「いつも私たちを守ってくれてありがとう」と伝えてみてはいかがでしょうか？